日本成人矯正歯科学会

歯科技工士向けセミナー(第8回)抄録

日本橋はやし矯正歯科 歯科技工士 福本 桂
タイトル:効率的なデジタルセットアップをもとめて

歯科矯正用セットアップモデルとは、治療計画に基づき模型上で歯を並べ、上下の歯の噛み合わせや抜歯矯正治療をした場合の前歯の後退量などを計測し、治療方針の決定やインダイレクトボンディングトレー製作のために用いるモデルであり、特に舌側矯正治療には必要不可欠なものである。 さらに近年ではマウスピース型矯正装置の普及にともない、技工士への依頼も増えてきたと体感する。

その一方で、セットアップモデルの製作・配列はタイムパフォーマンスが悪いというイメージを持っていないだろうか?

歯科用CBCTやIOSの恩恵を受けて進化し続けるテクノロジーを味方につけ、狙った位置へ素早く配列することができればタイムパフォーマンスは向上する。 情報を聞き出すリサーチ力、疑問に思う想像力、パターンに当てはめる判断力、手順を決めて手数を減らす省エネ力、ゴール地点を決める決断力・・・ つまり歯の動きを知れば、おのずとゴールまでの最短ルートが見えてくるのではないだろうか。

今回は、歯科技工士がSuresmileシステムを使って効率よく予測実現性の高いデジタルセットアップを作るうえで必要な知識・事前準備・確認事項をふまえ、実際の症例を見ながら1ケース30分以内で完成させる作業手順を解説してゆく。

↑ PAGE TOP